9月20日(土)に、多田元吉ゆかりの静岡市駿河区丸子にある「丸子ティーファクトリー」で紅茶製造研修を行いました。爽やかな秋風の吹く過ごしやすい天候のもと、24名が研修に参加しました。講師は、紅茶の研究歴20余年の村松二六氏で、日本各地から紅茶の製法を学びに氏を訪ねる方も少なくありません。丸子ティーファクトリーの方々のご協力も得て、4班に分かれて紅茶(べにふうき)の製造を指導していただきました。紅茶の製造工程は、机上の勉強だけではなかなかイメージできませんが、百聞は一見にしかず、緑色の生葉が酸化発酵し、紅茶になっていく過程が、目で見て、香りを感じ、手で触れることで、よく理解できたと思います。製造の合間には、村松講師から紅茶製造のポイントについて熱く語っていただきました。
また、敷地内には、日本の近代茶業の礎を築いた多田元吉翁の碑があり、碑の前には「いんど」「いずみ」などの多田系品種が植えられており、見学しました。隣の長源寺には多田元吉(多田家)のお墓があり、その近くには、「日本紅茶原木」と書かれた大きな茶樹がありました。ご承知のとおり、多田元吉は、明治時代に中国・インドの紅茶生産等を視察し、日本に紅茶技術を伝え広めるなど近代茶業の先駆者であり、国産紅茶の歴史にも触れることができました。 |